MARKETING 2014.06.10

『大学のSNS運用型コミュニケーション戦略-後半-』 ~急成長著しいLINEに見る新しい広報の形~

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前記事では生の声やデータを用いた分析等広報の現状というものを特にピックアップしましたが、今回の記事では実際の運用法・活用法といった部分にスポットを当てていきたいと思います。

広報としてLINEがどうあるべきか

前記事で書いたようにLINEはコミュニケーションツールの1つであります。しかし、活用する上で問題点もあります。
そのいくつかとして、

・ブロック機能
・明確な運用法が不明瞭
・広報としての機能をしっかりと果たしていない場合がある

といったことが挙げられます。広報ツールとして利用する以上、こうしたことには気を配る必要性があり、さらに、ユーザーはあくまでも「LINEで」情報を得ようと登録をするわけですから強引なまでに情報を一方的に発信していくのではなく、ユーザーとの良好な関係を継続していけるように働きかけていくことが大変重要となってきます。
そこで、次に実際のアカウントからLINEをうまく活用している事例を見ていきたいと思います。

実例から見るLINE活用法 

では、実際にどういったアカウントが良いとされるのでしょうか。大学に限らずではありますが、いくつかの公式アカウントを紹介しつつ、その秀逸な部分を考察していきます。

ローソン

友達登録数が長きに渡って1位であった経験もあるローソンについてまずは分析します。
ローソンのアカウントには「あきこちゃん」というローソンの企業オリジナルキャラクターが存在します。日経デジタルマーケティングの記事によると、このあきこちゃんは企業アカウントの中では認知度はかなり高い数値になっています。

さらに、LINEクーポンの配布、LINEカメラとのタイアップというようにLINEを通じて集客を促すようなO2Oの施策も取り入れています。ローソンのアカウントは相互コミュニケーションのような面だけではなく、クーポンなど高付加価値の情報を送るマス広告の様な側面を持っています。そして、そうすることにより認知度向上やブランディングということを行っている企業広報の代表例であると言えます。

ローソンのLINE活用術
・オリジナルキャラクターによる認知度向上
・クーポン等来店促進の高付加価値情報配信
・O2O施策の実施

芝浦工業大学

続いてはLINE@というサービスができたとほぼ同時期にアカウントを作った大学のLINE@アカウントの先駆け的存在とも呼べる芝浦工業大学についてです。
オープンキャンパスでのノベルティグッズプレゼントや受験生と在校生向けに発信する情報を分けて発信しているというようなユーザー目線に立った広報活動を行っている代表と言えるでしょう。前記事のランキングにおいても受験者数の多い私立の10位にランクインしていることの要因の1つとしてこのLINEアカウントの存在を挙げることができるかもしれません。

芝浦工業大学のLINE活用術
・LINE@導入の早さ
・O2O施策の実施
・よりユーザーの立場に立った広報活動

日本女子体育大学

3つ目に紹介するのは日本女子体育大学で、この大学のLINEアカウントは在校生だけをターゲットにし、学生との距離を縮める目的で作られたアカウントです。基本は告知がメインにはなっていますが、在校生だけにターゲットを絞ることにより他部署との連携が少なく済み運用者も少なく済みます。このアカウントも2013年7月から2014年6月までの間において184%も友達登録数を増やし、在学生の8割もの人が友達登録をしています。

日本女子体育大学のLINE活用術
・よりクローズドな情報発信
・運用の簡便さ

LINE、こんなときどうする!?

3つの実例を見た上で、次はいくつかのシチュエーションをシミュレートし、こんな時はこのようにLINEを使う、といったような例を挙げていきます。

・イベント等のリアルな部分に繋げたい場合
この場合最も有効な手段はクーポンやキャンペーンといった部分ではないでしょうか。LINEを介して実際に利用できるもの、ということが最も効果的ではないかと考えます。
上記3つの実例で言えば、ローソンのクーポン配布や芝浦工業大学のオープンキャンパスでのノベルティグッズプレゼントといったことがこれに当てはまるでしょう。
このようにLINEのメッセージ内にユーザーの動きを促すような施策を盛り込むのは実際に足を運んでもらうための有効な手段になります。大学では主にオープンキャンパスや、あるいは学園祭といったイベントで活用できるでしょう。

『リアルな部分に繋げたい時は・・・LINEを介して実際に利用できるクーポンなどを配信する。』

・他の情報に埋もれたくない場合
この場合に最も簡単な方法の1つとしては、配信時間をズラす、という手段が挙げられます。一般的に配信時間は帰宅時間である18時~20時、またターゲット毎のそれぞれ狙う時間帯があります。そこをマーケティング分析しておけば最適なタイミングで配信することが可能になります。
今回のように学生の場合では、一般的な時間とズラすということであれば通学時間帯である8時~8時30分の間といった学生だからこそ開封率が上がる時間帯というものを狙うのも良いと考えられます。
また、一般的に配信される事が多い時間帯に配信する際は10~20分という時間でズラしたり、あえて他の誰かといる時間帯を狙い、学生に多く見られる「口コミ」により拡散に持っていくのも1つの手段であると言えます。

『他の情報に埋もれさせないために・・・配信時間に工夫をする。』

・ブロックされないようにしたい場合
これについては、いくつかある方法として、「通知OFFへと促す」、「配信に際してユーザー目線に立つ」といったことが主に挙げられるでしょう。通知OFFとはメッセージは届くものの通知がされなくなるという機能で、LINEの画面を開かないとメッセージが届いているかは確認できませんが、ブロックと違いメッセージ自体は届くというのが大きな違いです。ブロックでは目にも触れませんが通知OFFであれば目に触れる可能性もあるため、予めメッセージ内に通知OFFへの誘導をいれておくのも1つの手です。
また、配信に際してユーザー目線に立つとは、上述したように配信時間に気を配ったり、1回あたりや1日のの情報量に気を配る、といったようなことが挙げられます。

『ブロックされないようにするために・・・通知OFFへと誘導する。ユーザー目線に立つ。』

・ユーザーとの関係性を築く、継続したい場合
これには上述したような事も全て当てはまりますが、新しい手段として前記事のLINEの特性で新サービスの「お店トーク」を紹介しましたがこれがこの場合の新しい手段であると考えます。例えば進路相談のようなことをこの機能で行うというのは1つ新しい手段ではないかと考えます。この機能についてはまだ学校で利用しているところがないというのも差異を出せる部分ではないかと思います。
しかし、問い合わせても返事が来ないなどとなれば逆効果になてしまうので、その点は最初の時点でしっかりと運営側でお問い合わせの返答期間等の取り決めを行っておくべきであるとも考えます。

『ユーザーとの関係性を構築する新たな試みとして・・・新機能「お店トーク」を使う』

終わりに

LINEはユーザーも多く、1人1人に確実にメッセージを届けることができる広報ツールの1つです。双方向型のコミュニケーションツールとしても機能させる、他のSNSとのHUBのような役割、来校を促すための情報を流す、あるいは在校生とのコミュニケーションツール、と多岐に渡る利用法があります。
様々な使い方があり、まだまだ伸びる可能性のあるツールだからこそ始めるなら早い方が良いと言えるでしょう。そしてその運用法ガイドとしてこの記事を参考にしていただけるなら幸いです。